要介護高齢者の口腔は、悪化したまま放置されているケースが依然として少なくない。近年、歯科医療機関は多くあるものの、そのような問題を抱えている人が適切に受療に至っていないことが問題である。歯科医療や口腔ケアの課題を福祉の視点から考究し、課題を解決するための研究と実践活動の支援を行っている。研究のフィールドとして主に、介護老人保健施設せんだんの丘と、特別養護老人ホームせんだんの里やせんだんの館の協力を得ている。また、京都市右京区におけるフリーランスの歯科衛生士の活動を観察記録することと、仙台及びその近郊の高齢者口腔ケアを業務とする歯科衛生士の活動を月一回の「口腔ケア連絡会」を開催することを通して支援しつつ、その課題改善を支援し、歯科衛生士の研究を支援している。