2011年に発生した東日本大震災における被災者支援、復興の取り組みに焦点をあて、国及び民間団体の実態調査に基づく調査報告書、被災市町村が作成した復興計画を参照し、脆弱性をもった属性としての女性への配慮のあり方を中心に災害時における諸課題を検討している。検討の結果、プライバシーへの配慮に関してよりきめ細やかな配慮が求められ、女性の視点の必要であること、災害を機に性別役割分業が顕在化したこと、復興計画等の施策形成過程への女性の参画がこれまで以上に求められていることを明らかにした。
総ページ342、pp.243-250
君島智子・君島昌志