公認学術研究団体から介護事故の研究に関して学会賞を受賞したことから、本研究活動の第一として、社会福祉施設におけるリスクの分析、つまり社会福祉施設における事故(高齢者・障害者・児童)の裁判例の分析を通じて、事故を未然に防ぐという予防的側面と、事故が生じた場合の事後的な対応を個別具体的に検討し、社会福祉施設側に事故に対する自覚を促し、また、事故後、社会福祉施設側の視点からどのような予防的側面があるのか、事故防止のための新たなリスクマネジメントの構築を目指す研究を進めている。また、社会福祉協議会主催の講演・研修会などを通じて、事故のリスクの予防、特に、高齢者・障害者、児童の転倒・骨折の軽減、認知症高齢者の徘徊による監督責任の軽減、苦情におけるリスク対応、成年後見制度の促進について、福祉の現場におけるリスクの予防・軽減・除去を目的に、裁判の動向や学会の研究動向を踏まえて、新たな法制度上の支援について研究を進めている。