小学校理科植物分野について、同一分野の内容でありながら複数の学年にまたがって単元化されているため、各単元の内容が個別的に教授されがちであり、しかも単元間の内容的関連性の理解はそれぞれの学習者に任せてしまっている現状がある。そこで、各単元の学習内容を関連づける授業を組み込む実験授業を行い、調査で見いだされた学習者間較差なるものを是正できる場合があることを提案した。このように同一教科内において縦断的関連づけをすることによって、少しでも学習者間較差を縮小する方法について実践的に研究するなかで、「教える」ことと「学ぶ」ことの間に成立する教授学習心理学的な法則の定立およびその検証を行ってきた。