学校場面で生じるストレスの種類の把握とその援助法開発のため、大学生に対して、中・高時代のストレス状況などについて回想法で調査を行った。調査の主な観点は、性格特性としてのストレス耐性と対処方略の関係、ストレス耐性の程度と現実場面のストレス状況への対処法の関係、などであった。ストレス耐性の低い者は、SCIによるどの型の対処法もとりにくいということ、本研究で取り上げた尺度によるストレス耐性の高低では、現実場面のストレスへの対処法とは対応がうまく付かないこと、などがわかった。
pp. 189-196
白井秀明、西野美佐子、木村進、荒井龍弥