「大学生における面積領域の誤概念の保持状況-小学校の誤概念はひとりでに修正されるのか-」
日本教育心理学会第47回総会発表論文集
小学校算数の面積領域に関して小学生が保持している誤概念として「周長大なら面積大」「周長同じなら面積同じ」といった面積大小判断の際に周長を手がかりとして私用するものがあるが、こうした誤概念が大学生までの教育によってひとりでに修正されるのかどうかを検討した。その結果、周長同じなら面積同じという誤概念を一貫して使う者が約半数いたが、その一方で、周長大なら面積大という誤概念を使う者が減少していた。意図的計画的な教育的修正が行われなければ、こうした誤概念は保持され続けることが考察された。p.422