小学高学年の3つの植物単元を学習領域に選び、学年進行に伴う学力格差の是正のために、各単元を統合的に意味づけ、相互関連性を高めるような教授活動を計画・実施し、その効果を検討した。植物のライフサイクルに各単元の学習内容を位置づけることによって、特に花概念の拡大およびその経時的な理解の維持などに授業の効果が見られ、予想通りの効果があることがわかった。しかも、動物の生殖に関する既習の児湯壽内容との関連づけも学習者から自発的に行われ、植物領域だけでなく生物領域一般に理解が拡大する可能性も示唆された。
pp.188-191
工藤与志文、宇野忍、白井秀明、荒井龍弥