前研究の授業の効果の1年後の定着率についての調査結果から、静止物体における質量保存・加法性という「ルールの適用範囲の外挿的現象」とりあげることを授業方針に追加して、運動物体の質量判断ルールの適用範囲を拡大できるかどうかを検討した。追加された現象は学習者には驚きを持って受け入れられたが、運動物体の質量判断ルールの十分な拡大には至らず、前研究に比して低い教授効果しかもたらさなかった。静止物体事態と運動物体事態の橋渡しを行うためのプラン修正が必要であることが示唆された。
pp.674-677
工藤与志文、宇野忍、白井秀明、荒井龍弥