障害者と健常者のペアで車イスダンスを行い、その前後で人と人との快-不快の共有状態を客観的な指標で示すことを試みた。その結果、特に初級者ペアにおいて快-不快が共有されている傾向が高いが、上級者ペアは他と異なった値の変動があり、車イスダンスの経験による差異があるものと推定された。今回のモデルケースにおいては、生化学的手法の中で特に尿中17-KS値と唾液Cortisol値が、生体内の快-不快の共有状態を検索する指標に使用でき、車イスダンスは初~中級者においてはレクリエーション効果が期待できるものと考察した。
pp.11-22
川上吉昭、大内真弓、阿部一彦、阿部昌子、渡部芳彦