メチレンピペリジン類とピペリジノン類の接触水素化“環内窒素の効果”
日本化学会第60秋季年会(広島大学)
環内にヘテロ原子を持つ化合物における接触水素化においては、一般的に生成物の立体選択性を制御する効果として、“錨効果”が知られている。しかし本研究で合成した窒素原子を含む化合物においては、“錨効果”よりもむしろ、不飽和結合とのthrough-space相互作用によって、反応の立体選択性を制御していると考えられた。また窒素原子そのものが、不飽和結合の反応性を高める効果も示唆された。