この研究では明白な生起因が存在しないいわゆる内因性(自発性)瞬目の個体発生的な発達過程を検討することである。実験協力者として3か月児から90歳代までの1400名のデータを分析した。ドイツの古い街並みを映しているビデオを3分間に編集したものを刺激課題とした。結果として、(1)単独瞬目率と頭部運動と同期する瞬目率との加齢に伴う変化について分析したところ3歳児において頭部運動と同期しない瞬目が増加していることが分かった。(2)瞬目時の左右眼瞼の同期生については健常な協力者については側性には影響がなかった。
pp.329-341