「目標達成の観点から見た組織内葛藤解決方略の効果 特に葛藤回避の効果を巡って」
日本人社員341名への質問紙調査によって、上司との葛藤経験について解決方略と目標達成について自己評定をさせた。協調方略は目標達成に対して促進的であり、効果が確認された。対決方略は反対に有害な側面が顕著だった。回避方略も有益な効果は少なかったが、協調的同一性と集団調和を促進し、この方略が日本人に好まれるのは、織内葛藤での集団主義的関心をもつためと推測された。第三者方略も有益だったが、第三者介入には多様なタイプが考えられ、それらを考慮した分析が必要である。pp.89-102大渕憲一、渥美恵美
東北大学文学研究科研究年報52