2段階OT評価理論に基づいてOT場面観察評価尺度(O尺度)と社会適応機能評価尺度(S尺度)から成る精神科OT評価システム(ASPOT)試案を作成した。13施設のOTRに患者の評定を依頼し184名分の資料を得、新尺度の基準関連妥当性と併存的妥当性を検討した。年齢、治療形態、入院期間、などを基準にASPOT得点を比較したところ、ほぼ仮説と合致する結果が得られた。また、O尺度とCOTE、S尺度と精神障害者ケアアセスメントには有意な相関が見られた。これらの結果は新尺度の妥当性を支持するものとみなすことができる。
pp.3-12
渥美恵美、大渕憲一