附属病院の精神科急性期病棟において短期間で実施可能なメタ認知トレーニング(以下MCT:統合失調症の妄想形成に関連する神経認知や社会認知のバイアスを介入ターゲットとしてMoritzら(2007)によって開発されたプログラム)を導入し実践している.そのプログラムについて紹介した.スタッフは附属病院作業療法士4名、公認心理士1名、大学教員3名で、1回の実施にはスタッフとして2~3名が参加している。各回異なるテーマを扱い、1クールあたり週1回8週で実施している。それを年間4クール実施している. 1回の所用時間は,90分程度であり,セッション内容は「講義」・「グループワーク」・「まとめ」とし,セッション毎に認知バイアスのテーマ(結論への飛躍・帰属等)がある。急性期病棟のため8回全てに参加可能者は多くないが、新規プログラムの導入にあたり、多職種との連携が重要である。