本学作業療法学専攻では,2012年より記録課題の多さを解消することや臨床経験重視を目的とした診療参加型臨床実習(Clinical clerk ship, CCS)を実習の一部に導入してきた。その後,2020年の理学療法士作業療法学校養成施設指定規則(以下,指定規則)の改正により,臨床教育システム全般の検討が必要であった.本発表は,本学で導入した,作業療法参加型の臨床教育システムの紹介と,教育システムの効果の検証を目的とし,本学倫理審査の承認(RS22093)を受けて開始した調査の一部(学生への実態調査と効果)を紹介する.本学の臨床教育は専門科目以外に実習前教育として演習科目のリエゾンゼミをベースに行われ,各臨床実習前には筆記と実技の試験を実施する。その後臨床実習を経て、帰校後に実習セミナー(報告会と討議、最終レポート作成)を実施する。本システムを経験した学生と以前の実習を経験した学生の調査結果の一部を比較すると本システムでの実習では、実習期間内での学生たちの睡眠時間は増えているものの、自宅学習時間が減少し、また、学生自身は休憩や娯楽時間の不足を感じていた。今後も学内教育と臨床での教育をつながりについてさらに検討を進める予定である。