脳では、アストロサイトをはじめとするグリア細胞が、自らのCa2+チャネルやNMDA受容体の機能を介してニューロンのダメージを和らげ、損傷の回復に寄与する。線維芽細胞も同様に損傷回復に重要な役割を果たすと考えられており、電位依存性Ca2+チャネルの発現が知られているが、NMDA受容体についてはどのようにして誘導されるのか不明であった。本研究では、培養線維芽細胞において、パルス電圧の印加により活性化されたL型Ca2+チャネルを介するCa2+流入が、次いでNMDA受容体遺伝子の発現を誘導しうることが示された。
pp.181-187
Okutsu S, Hatakeyama H, Kanazaki M, Tsubokawa H, Nagatomi R