体幹、頭部、眼球運動の組織化を伴う随意運動制御(頭部回旋運動:head turning)における大脳基底核(尾状核)の役割を明らかにするため、ネコを用いた慢性実験を系統的に行った。本論文では、head turningを誘発する神経細胞の尾状核における局在と投射部位を明らかにした。また、それが抑制性経路であり、head turningを担うサブシステムがその抑制から開放されることにより運動が惹起されることを示した。
pp.497-516
Tadao Ohno and Hiroshi Tsubokawa