体幹、頭部、眼球運動の組織化を伴う随意運動制御(頭部回旋運動:head turning)における大脳基底核(尾状核)の役割を明らかにするため、ネコを用いた慢性実験を系統的に行った。本論文では、片側の尾状核に電気刺激を加えると、頭部回旋運動(head turning)が誘発されると同時に、同じ方向への衝動性眼球運動も誘発されることを示した。これより、一連の組織化された随意運動が尾状核によって選択的に惹起されることが示された。
pp.287-292
Toshihiro Kitama, Tadao Ohno, Maki Tanaka, Hiroshi Tsubokawa and Kaoru Yoshida