虚血侵襲後のスナネズミの海馬スライス標本を用いて、ホールセルクランプによりCA1野ニューロンから興奮性シナプス電流ゆらぎのダイナミクスについて調べた。その結果、非NMDA型受容体を介する持続的な興奮性シナプス電流が特異的に出現することがわかった。また細胞外液中のCa2+濃度を下げると持続時間が短くなったことから、虚血後のニューロンでは非NMDA型受容体の活性化が細胞外からの異常なCa2+流入を促している可能性が示唆された。
pp.1190-1196
HIROSHI TSUBOKAWA, KEIJI OGURO, TOSHIO MASUZAWA, AND NOBUFUMI KAWAI