カリウドバチ毒の構造を基に合成した薬物「ポンピリドトキシン(PMTX)」には、電位依存性ナトリウムチャネルを活性化する(不活化を遅らせる)働きがある。この薬物の中枢神経系における作用を、ホールセルクランプを用いたシナプス電流ゆらぎの解析により調べた。海馬スライス標本に存在するニューロンの種類によって感受性が異なっており、PMTXによる電位依存性ナトリウムチャネルの機能的分類が可能となった。この有用性により、PMTXはシグマ・アルドリッチ社、トクリス社より発売された。
pp.25-28
Takahiro Miyawaki, Hiroshi Tsubokawa, Hidenori Yokota, Keiji Oguro, Katsuhiro Konno, Toshio Masuzawa, Nobufumi Kawai