論文

基本情報

氏名 園田 洋一
氏名(カナ) ソノダ ヨウイチ
氏名(英語) Sonoda Yoichi
所属 総合マネジメント学部 産業福祉マネジメント学科
職名 教授
researchmap研究者コード
researchmap機関

題名

『コロナ禍での在宅勤務の広がりと企業福祉』

単著・共著の別

単著

概要

2019年12月に初めてニュースとして世界に知らされた中国武漢市における感染症は、その後、新型コロナウイルスとして世界を席巻することとなった。急速な感染拡大は日本にも及び、2020年から今日まで、コロナウイルス感染下で企業や学校などを始め、様々な場における感染予防対策徹底の取り組みが始まった。自宅待機を迫られる中でリモートでの就労や学習は日常的なものとなる一方で、『コロナ禍での在宅勤務』がもたらす不便や心身の健康面での不調に配慮が必要だとした企業の中では様々なサポートが模索され、働き方の変容に対応して福利厚生対策にも新たな変化の兆しが見られるようになってきた。本稿は、企業における働き方改革がなかなか進まない中で急な事情から始まった「働き方の変化」に、企業がいかに対応したのかを調査し、特に企業福祉施策における特徴に着目して論じたものである。「会社で働く」という働き方を前提にしていたサラリーマンにとって「自宅での就労」となることで、インターネット環境の整備はもちろん、そもそもパソコンなどの機器を配布、もしくは購入を補助することから始まり、自宅での就労における生産性の維持・向上に向けたサービスの広がりがアウトソーシング領域で確認された。当初、「会社でなければ」と考えられていた働き方に対する認識も大きく変わり、新たな生産性向上の選択肢が増え、企業には外部サービスの活用とともに、従業員とその家族の自助努力に対する支援という新たな領域でのメニューが生まれてきた。企業福祉施策が効果をもたらすことが改めて認知されるところとなり、若年労働力人口の減少という顕著な傾向の中で注目されてきた「健康経営」及び「人的資本経営」というビジネスモデルの広がりもその中で輪郭を明確にしてきた点を指摘した。

発表雑誌等の名称

週刊社会保障№3192(法研)「論壇」

発行又は発表の年月

202210