外国人労働者と福利厚生(1)わが国の中小零細企業の製造現場ではバブル経済以降、若年労働者が「3K(きつい、汚い、危険)職場」を敬遠し、人手不足の状況にある。経営者はその代わりに出稼ぎ外国人労働者を雇用し、苦しい経営を続けている。今日においても外国人労働者は製造現場などで働き、また地域社会で暮らしている。本稿は、まず群馬県の大泉町の現場から日系ブラジル人の生活と仕事、それを取り巻く環境変化を取り上げつつ、福利厚生、または勤労者福祉的な施策が彼らの生活にどのような光と影をもたらしているのかを報告するものである。
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