その他

基本情報

氏名 園田 洋一
氏名(カナ) ソノダ ヨウイチ
氏名(英語) Sonoda Yoichi
所属 総合マネジメント学部 産業福祉マネジメント学科
職名 教授
researchmap研究者コード
researchmap機関

タイトル・テーマ

痛む雇用とセーフティネット

単著・共著の別

単著

発行又は発表の年月

202006

発表学会等の名称

共済新報 第61巻第6号(共済組合連盟)

概要

2019年12月末に報じられた中国武漢での感染症拡大ニュースは、2020年2月には世界的な問題として報じられるようになってきた。瞬く間に世界に広がった新型コロナウイルスの感染拡大は、各国の社会経済活動に急ブレーキをかける事態に発展し、それは「コロナショック」と呼ばれるものとなった。日本ではインバウンド政策の下で外国人観光客が急激に増加し、景気の下支えになるとの景気判断が見え始めてきた矢先であった。しかし、新型コロナウイルス対策として外国人の入国を急速に制限するとともに国内旅行においても大幅な制限が加えられ、飲食店の営業時間や感染対策にも厳しい制限をかけるものとなった。それは観光、宿泊、飲食、イベント、運輸などをはじめとする様々な分野の経営に影響を及ぼすものとなり、特に非正規雇用従業員の自宅待機、またその長期化に始まり、結果的に解雇などが相次ぐことになる中で、解雇された労働者の生活問題が大きくクローズアップされてきた。本論文では、1990年代中頃から行われてきた「雇用の非正規化」がもたらすことになったコロナ禍での雇用の問題に着目し、そこに立ち現れてきている「痛む雇用」がもたらすことにおなった被害を取り上げ、セーフティネットとしての社会保障制度もその機能は極めて虚弱なものとなっている点を指摘した。ここでは本来のセーフティーネットの重要性と改めて今日的課題として「張り直すべき網」として次の可能性を検討した。