その他

基本情報

氏名 園田 洋一
氏名(カナ) ソノダ ヨウイチ
氏名(英語) Sonoda Yoichi
所属 総合マネジメント学部 産業福祉マネジメント学科
職名 教授
researchmap研究者コード
researchmap機関

タイトル・テーマ

「健康経営」への注目と今後の課題

単著・共著の別

単著

発行又は発表の年月

201808

発表学会等の名称

共済新報 第59巻第8号(共済組合連盟)

概要

「健康経営」が注目されている。日本では少子高齢化の進展によって人口減少が進み、将来に向けて若年労働力人口の減少が大きな課題となってきている。その中で年金問題が注目され、65歳定年がさらに70歳定年に向けて動き出していく中、企業における健康対策は企業経営にとって重要な課題となってきた。また一方で、急速な職場のIT化を背景に大きな課題となってきていたメンタルヘルスの問題がクローズアップされ、今後の課題として職域福祉における健康づくり対策が、人材採用、投資家による評価、また企業イメージととに社会的な評価として重視されるようになってきたと言える。大手企業をはじめ、相次いで『健康経営』を打ち出す背景には、従業員の長時間労働や過労死問題などへの社会的な関心がこれまでになく高まり、また人材採用においても大学生の就職活動における企業紹介で福利厚生の良さをピールする傾向が強まってきた中、大学生の親における企業選択への影響力があることも無視できないこともある。すなわち、「健康経営」は、今後の企業経営にとって着まわて重要な課題となってきたことは言うまでもなく、実際に労働力の劣化が懸念される中での生産性の向上に大きく関わるとの認識が一般化してきているのである。職域内では古くから健康保険組合が地味ではあるが健康対策を行ってきており、事業主の以上のような変化を背景に今後が期待される面について論じた。しかし、そこには国の社会保障制度としての課題が大きく横たわっており、それが健康保険組合の活力を損ねるものとして長年の問題となってきた。ただ、「健康経営」は重要な課題として浸透し始めてきており、今後、さらなる法整備が進むものと思われ、本論文では、健康保険組合の役割を今一度検討する必要性を説いた。