本稿は、今、日本が抱えている経済的、政治的、社会的、国際的な問題を取り上げ、「リスクが高まってきた日本」を正面から捉えて日本の立ち位置を明らかにすることを目的としている。現時点でのアベノミクスや規制緩和への評価は株価の高まりによって証明されているとされるが、それがアメリカの金融緩和、日銀の金融緩和をはじめとした世界的な「マネー」が生じさせているものあり、それは「投資」ではなく「投機」となっている点を考察している。これらを裏づける数字で説明し、次第にリスクが高まってきている現状から問題点を指摘した。
pp.34-36