本稿は、近年における政府の政策決定とその後の対応への危機感を論じたものである。それは拙速であることはまず間違いなく、「安全運転」で始まった現政権が次第に暴走を始めている点を多様な課題の現状を捉えながら指摘した。それは国民生活に多大なる負担と危機をもたらすものであり、「危険運転」によるリスクの高まりとブレーキが利かない時代がやってくる可能性に警鐘を鳴らしたものでもある。その中には国民生活の重要な柱の部分である労働法制の問題が含まれており、労働組合にとって大きな課題であることを論じた。
pp.32-35