民主党が政権交代を勝ち取ったことによって、従来からの様々な問題がチェックされ、問題点が浮き彫りにされる期待が高まってきた。しかし、長年、政権を担ってきた自民党とは異なり、政権与党としての経験不足が懸念される民主党の今後の取り組みは、現実の政策を展開するにあって多くの壁に突き当たることは間違いない。社会保障や税の問題はその中でも大きく、また長年続いてきた不況からの脱却は容易ではない。模索しながらの政権運営の中で力量が試される。さらに労働組合もまた現実問題に対して組合員に個々の職場において効果的な利益をもたらさなければならない。社会政策がもたらす利益や資源を活用しての取り組みが求められる時代を迎えたことを指摘した。
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