戦後生まれの「団塊の世代」が定年退職を迎え始めた。戦後の高度経済成長を支え、著しい競争社会を生き抜いて今日の経済社会を築いてきた。これらの人々の中には極めて柔軟で、新しく若々しい発想を持った人々も沢山いる。本稿は、新ビジネスを始めるような定年退職者がいる一方で、時代は違うとはいえ、この世代の経験とやる気、創意工夫の世界を広げたいと思いつつ立ち止まっている定年退職者もいるのではないかと問題提起した。彼らと連携する方法はないだろうか。新たな連携によって何かができるのではないかと期待を持って問うた場合、問題も数多くある中で、そこから出発する在り方が今求められている点を指摘している。
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