1990年代の初頭から始まった厚生省による「企業厚生研究」の目的は、わが国の企業福祉制度の見直しを通して、社会保障が今後対応するに困難となってくるであろう制度の後退部分を一部分でも企業福祉によってフォローできる仕組みを創り上げておこうとするものであった。本稿では、わが国におけるカフェテリアプランが世に出るまでの歴史を振りかえり、1995年4月に制度をスタートをさせたベネッセコーポレーションの事例に至るまでを含めて裏舞台でどのようなことがあり、そこでのメリット・デメリット、諸課題などを「諸相」として全4回にわたって論じた。
1109号、1114号、1117号、1126号
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