「事業の再構築」と呼ばれるリストラが本格化してきた。売り手市場から買い手市場となった労働市場において労働組合の立場は次第に弱くなってきている。またこれまで維持されてきた日本的雇用慣行が明確に揺らぎ始め、労働組合が企業側と話し合いをする中で「談合」する例も見られるなど、大きな問題を抱え始めてきたことに警鐘を鳴らした。組織率の低下が顕著になる中で、組合員の支持を得るためにはさらに現場の目線に立って今何が問題になっているのか、何が求められているのかをつぶさに聞き取っていくことが重要である点を論じた。
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