組合員は「ゆとり」や「豊かさ」を求め、それらを課題にしている。物質的ゆとりや豊かさはモノの溢れる時代にあって満たされつつある。しかし、一般にモノの豊かさに比して心の豊かさは満たされていないとする意識調査が数多く報告されている。ところで、心のゆとりや豊かさとは何か。何によってそれは成立するのか。ゆとりが生まれること自体、ひとつの豊かさへのアプローチになるのではないのか。労働組合ができる支援は、時短や様々な福祉制度の再構築によって提供し得る金銭的・機会的なゆとり、そしてそこに生まれてくる豊かさを目指す在り方を論じた。
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