社会経済の変容による生活環境の変化は、従業員とその家族に様々な生活課題をもたらす。それは労働生産性の向上を目指す企業、生活の安定と向上を目指す労働組合にとって大きなテーマとも言える。労使は課題を共有している立場から職域福祉の充実とマネジメントの問題を二つながらに克服する手段として「総合化」と「費用の効率的運用」に向けて積極的に取り組んできた。ここに総合福祉を推進する共済会が「参加型福祉」を実現する手段として注目されてきた。本稿は、その注目されている背景と合理的な仕組みについて論じている(企業福祉は今(3))。
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