『保健医療と福祉』

本書は、社会福祉士受験におけるテキストとして執筆されたものである。2021年度より教育内容が見直されることになる社会福祉士養成課程に対応して発行された弘文堂の「新・社会福祉士シリーズ第17巻」にあたり、新たな科目として設けられた『保健医療と福祉』がテーマとなっている。全14章から構成されている中で、第2章「医療保険制度の概要」を担当した。医療保険制度の意義と日本における医療保険制度の歴史過程を論じた上で、日本の医療保険制度の諸外国との違いを特徴として指摘し、社会保険制度が抱える問題点をあげている。その上で、制度の種類や給付内容、公費負担医療に言及し、医療保障のプログラムを解説した。日本の医療保険制度は、急速な少子高齢化の進展、人口減少、経済のグローバル化などの環境変化のもとで様々な課題を抱えることになってきているが、運用上の問題として現状と課題を整理した。最後に急速に増加している障碍者や高齢者の医療保障の問題を取り上げ、その課題について論じた。

弘文堂