『支配における正義と不正 ギリシアとローマの場合』
前6世紀のアテネの改革者ソロンはへクテモロイと呼ばれる人々を解放したが、彼らの正体は世襲的な隷属農民や農業労働者ではなく、借財の結果隷属化した中小農民だったと考える。そして、前8世紀半ば以降アテネ国内で進展しつつあった貴族による土地の開墾・私有地化を、彼らの窮乏化の一因として想定した。第2章「へクテモロイについて」 総p.254 pp.35-55高橋秀樹、清宮敏、長島武之、平田隆一、岩井経男
南窓社