「社会保障における公私関係に関する一考察―イギリス社会保障改革を中心として―」
本稿では社会保障における公私関係の変化に関して、イギリス社会保障改革(1985年のグリーンペーパー)を分析視点に据えて検討している。それは社会保障の改革は、基本的には公私の役割分担の見直しであるという認識に立っているからである。社会保障における公私問題は結局個人生活に国家がどこまで介入するのかという問題であり、言い換えれば、個人がどこまで自主的に生活の諸問題を解決するか(自己責任)ということである。pp.47-60
東北学院大学社会福祉研究所紀要 第5号