「公的扶助と最低生活の保障」(査読有)
本稿は、社会保障制度の一環として位置付けられるわが国の生活保護制度において、最低生活の保障がどのような理論的背景のもとに決定かつ実施されてきたかを考察し、改めて生活保護基準に内包する問題点を検討している。その際、ブースやラウントリーそしてベヴァリッジの説く最低生活の内容や水準に対する考え方も整理しつつ論を進めているが、それは生活扶助基準算定方式に対して大きな影響を及ぼしていたという問題意識があったからに他ならない。pp.47-73
経済研究年誌(東北学院大学大学院経済学研究科)第10号