「人口減少・少子高齢化における社会保障制度の現状と課題-日本の社会保障制度改革とその方向性」
本稿では、少子高齢化、人口減少を背景として実施されてきた公的年金、医療保険、介護保険のそれぞれの改革の特徴を整理するとともに、これら社会保障制度改革に横断的に横たわる共通の課題を考察した。各制度改革の共通の方向性(キーワード)は「制度の持続可能性」であり、それは財政的危機感から給付と負担の均衡化を図り、財政安定化を図ることであった。しかしそこには、社会保障として各制度のもつ目的や守備範囲の再検討(再構築)、そして連携と包括化の視点が充分とはいえなかったことが理解された。pp.274-293
日中高齢者と子どもの福祉に関する研究(中国:中国師範大学、日本:東北福祉大学)(東北師範大学出版社)