「高齢社会における基礎年金に関する一考察―国民皆年金の実質的確立のために―」
本稿では、昭和61年度の制度改正により、全国民に共通の基礎的な年金を支給するという国民年金(基礎年金)制度の減所と問題点を考察すると共に21世紀に到来する超高齢社会における基礎年金、ひいては公的年金のあり方を模索している。それは如何なる年金制度の一元化を志向しようとも、基礎年金という一階部分が確固たるものでなければ、一元化は砂上の楼閣となる危険性をはらんでいるという問題意識があったからに他ならない。pp.65-76
東北福祉大学研究紀要(第18巻、通巻21号)