学会発表　「カンボジアの高齢者福祉に関する一考察」

日本社会福祉学会第63回秋季大会　(久留米大学)

カンボジア王国（Kingdom of Cambodia;以下カンボジアと略す）の社会福祉研究は先行研究も含めて未開発の分野である。わが国は、カンボジアに対する国際援助活動は、諸外国と比較してもＯＤＡや国際ＮＧＯによる復興・開発では世界のトップドナーとして、経済技術支援や教育、就労支援などを積極的に展開している。しかし、社会福祉分野に関する科学的・実証的研究は、極めて少ないのが現状である。
口頭発表では、カンボジアの社会福祉分野の実態把握と今後のあるべき社会福祉システムの構築を高齢者福祉支援の実証的研究を通して、社会福祉分野の問題と課題を明らかにした。とくに、貧富の格差や地域格差が拡大しているなかで、高齢者の生活実態調査から高齢者が抱える問題や課題を抽出し、高齢者の生活の質の向上を図るための具体的な施策(政策)を推考し、今後のカンボジアにおける高齢者福祉について示唆した。
※本研究はＪＳＰＳ科研費１５Ｋ０３９４６の助成を受けたものです。