前近代における水上・海上交通(文献史料以外の歴史資料の利用・活用法)
前近代の水上・海上交通・交易は日本海側を中心に論じられてきたが、平泉研究の進展は、そうした海上交易が太平洋側にも存在したことを間接的に証明している。しかしながら、その実態には不明な点が少なくないため、文献史料だけでなく、考古資料・伝承・地名・地図などを多面的に活用することによって、文献史料の少ない、とくに中世における諸地域の具体的な姿を追究している。