論文

基本情報

氏名 岡田 清一
氏名(カナ) オカダ セイイチ
氏名(英語) Okada Seiichi
所属 大学院 教育学研究科
職名 教授
researchmap研究者コード
researchmap機関

題名

源頼朝と武蔵武士

単著・共著の別

単著

概要

流人源頼朝が挙兵に成功した背景の一つに、東国武士団を掌握したことがあげられる。
しかし、上総国や下野国のように、上総権介広常や小山朝政のような大規模武士団が存在する時、
それらを排除するか懐柔するかが求められた。広常は粛清され、朝政は取り組まれた。
甲斐源氏の一条忠頼や信濃源氏の井上光盛の排除も頼朝の政策によって執り進められた。
では、武蔵国はどうであったのだろうか。具体的には、留守所惣検校職に就いていた河越重頼を排除し、
その影響下の武士団は侍所の管轄下に置かれたものと思われる。
頼朝の没後、重頼の跡を継承したのは畠山重忠であるが、かれもまた後に北条時政によって謀殺された。
その後の武蔵武士団は時政の影響下に置かれ、時政没後は侍所や幕府有力者の指揮下に組み込まれたようである。
本来、中小規模でしかなかった武蔵武士は、その中核的存在を失うと、結集する場を失い、幕政の権力者のもとで
右往左往させられたのである。

発表雑誌等の名称

武蔵野文化協会『武蔵野』第97巻第2号

発行又は発表の年月

202309