戦国期・南奧諸氏の官途補任について
近年、濱本裕史氏が紹介された国立公文書館所蔵「御状引付」に記載される奥羽諸氏について、どのような手続きによって、あるいはどのような人物を介して官途を手に入れたのかを考察。岩城氏・好間氏・亘理氏の事例から、幕府とのあいだに介在した聖護院や醍醐寺のほか、具体的手順を進めた「富松」氏と幕府政所・伊勢貞孝や蜷川親俊との動向を、小林宏・小林清治諸氏の先行研究を含めて具体的に示した。
福島県史学会『福島史学研究』第100号