【概要】車椅子ラグビーは四肢麻痺を有する頸髄損傷者が主な対象となる競技であり,褥瘡発生リスクが高い集団である.頸髄損傷者の褥瘡発生率は25.4~49.2%と報告されており(Scheel-Sailer 2013,Fuhrer 1993),活動制限や膀胱直腸障害,低栄養などが危険因子とされている.一方,車椅子ラグビー選手では側腹部や肘関節内側,手指背側など,一般的な好発部位(坐骨・仙骨部など)とは異なる特徴的な褥瘡発生部位がみられる.これには,車椅子駆動時の摩擦や競技用車椅子の構造(背パイプ)による接触ストレスが関与していると考えられる.また,四肢麻痺によりセルフケアが困難な場合も多く,多職種による介入が重要となる.本シンポジウムでは,「褥瘡のチーム医療を再考する」をテーマに,車椅子ラグビー選手に対する褥瘡管理の実際として,テーピングやスキンケアを含めた現場での具体的取り組みを報告した.