本論文は修士論文に加筆修正をしたものである。精神科病院と相談支援事業所に対してインタビュー調査を実施し、質的研究法(構造構成的質的研究:SQRAM)を用いて、修正版グランデットセオリーアプローチや事例コードマトリックスで分析をした。、医療および福祉機関の退院支援において生じる信念対立の要因には【職種的要因】【所属施設的
要因】【対人援助職的要因】が確認された。また、その要因により【支援者】が≪心理的反応≫が生じ、【連携】に対する≪拒否感≫に至り、最終的には【対象者】への≪負担≫が起きていることが示唆された。一方で、【思考的】【行動的】に適切な対処を行うことで信念対立の低減および≪チーム支援の促進≫に至る可能性が示唆された。
梅津雄志,田中尚