今回、養護老人ホーム入所を契機に依存性が増した70代女性に対して、個別作業療法を実践する機会を得た。入院中は易怒的で物を投げる行為があり、他患に対しても迷惑行為を行っていた。多職種による連携を行い、役割分担を明確にした上で、作業療法士は依存欲求を満たす手段として個別作業療法を実施した。介入を通して、適度な依存欲求を満たしたことから、状態は落ち着き、入所施設へ退院に至った。多職種連携の必要性および作業療法士としての役割が示唆された。
梅津雄志、立原恵美子、川名由子、青木奈緒美、大竹眞裕美、星野研洋