「Adverbial Clauses and Nominative/Genitive Conversion in Japanese」

日本語の時を表わす副詞節内における主格/属格交替に課せられる条件を精査し、これまで提案されてきた先行分析の妥当性について議論する。具体的には、副詞節内の動詞に課せられる非対格性、主要部名詞の長距離解釈、主語の作用域解釈の３点に基づき、副詞節の主語が主格を有する場合と属格を有する場合とでは統語構造が異なるという新たな事実を示し、この事実を捉えるための今後の分析の可能性を検討する。
pp.357-371

Proceedings of the 6th　Workshop on Altaic Formal Linguistics, MIT Working Papers in Linguistics 61