精神科作業療法領域におけるシーティングの現状や可能性を抽出することを目的に、アンケート調査を実施した。結果、作業療法士のシーティング介入は半数以下に留まり、車椅子を日常使用する対象者は多いが、適切に座れている割合は低く、対象者に対応する車椅子種別も少ないことが抽出された。今後は精神科領域全体での個別的介入 “環境”を調整し、抽出された精神科特有“症例”に対し、シーティングによる精神疾患の症状や作業への“効果”を実際に検証していくことが、対象者の生活行為向上に向けた現場介入の一助となると考えられる。
2025; 18: 42-52.
浮田徳樹, 梅津雄志, 大場綾希子,宮島真貴.