ボツリヌス(以下BTX-A)療法と理学療法の併用が自然歩行と最大歩行に及ぼす影響の検討を目的とし、慢性期脳卒中患者7名を対象として、10m歩行テストを実施した。初回のBTX-A投与前(以下初回投与前)と,2回目投与前(投与間日数149.0±33.26日)に歩行時間・歩数を計測し、比較した。結果、最大歩行の歩行時間(秒)で優位な差が観察された。BTX-A療法と理学療法を併用することにより、歩行のパフォーマンスに影響を与えること、BTX-A療法と理学療法を併用した効果判定として、最大歩行を指標にすることが有効である可能性があることを示唆した。
小野圭介, 村上拓弥, 佐久間俊彰, 宮本英嗣, 藤井美穂, 葛西亮太, 加藤瑞貴, 原夏姫, 林剛広, 浮田徳樹, 小岩幹, 金藤公人, 井出渉.