論文

基本情報

氏名 宮林 幸江
氏名(カナ) ミヤバヤシ サチエ
氏名(英語) Miyabayashi Sachie
所属 健康科学部 保健看護学科
職名 教授
researchmap研究者コード
researchmap機関

題名

●悲嘆反応に関する基礎的研究
 ―死別悲嘆の下部構造の明確化とそのケア―

単著・共著の別

単著

概要

欧米知見を議論する実証研究は日本では皆無に近く、まず日本人の死別悲嘆の構造の明確化を行なった。結果は宮林悲嘆尺度MGMの開発に繋いだ。また継続期間を確認した。対象は遺族274名。線形対比の他数種の分析結果、継続期間は4.5年と判明した。次に4.5年の対象者に因子分析を実施し、尺度の有用性を確認した。併存的妥当性はGHQ, GEI, SRQ-D,VAS-G,VAS-Hにてほぼ全てに相関P<.01であり、信頼性(α係数=.93)も明確となった。悲嘆の下部構造4因子とは;思慕と空虚、疎外感、鬱的な不調、適応・対処への努力であった(累積寄与率63.3%)。次いで4因子についてGHQ一般健康による健康群/非健康群、別に追加分析を実施し全因子に明確な有意差が見られた。不明だった日本人の悲嘆反応を計量的に把握し、解釈不能であった問題に視野を広げた。同時に新ケアシステム造りの必要性を提示した。
51巻第4号, p27-45

発表雑誌等の名称

お茶の水医学雑誌

発行又は発表の年月

200312