論文

基本情報

氏名 高根 秀成
氏名(カナ) タカネ ヒデナリ
氏名(英語) Takane Hidenari
所属 健康科学部 保健看護学科
職名 助教
researchmap研究者コード
researchmap機関

題名

東北福祉大学せんだんホスピタル精神科病棟における廃棄薬の要因検討

単著・共著の別

 

概要

薬の飲み残しや多剤併用による残薬に関する多くの報告があるにも関わらず,実際に廃棄される薬の報告は少ない。本研究では東北福祉大学せんだんホスピタル精神科病棟急性期病棟,静養病棟,児童思春期病棟)で廃棄される薬の個数,種類,要因等を1 ヶ月間調査し病棟毎に集計・比較した。その結果,廃棄薬は中枢神経作用薬,消化器系作用薬,抗炎症・鎮痛・抗アレルギー薬の順に多く,そのうち中枢神経作用薬は抗精神病薬,睡眠薬,抗不安薬,抗うつ薬の順に多かった。病棟別比較の結果,急性期病棟では中枢神経作用薬の廃棄が多く,静養病棟では中枢神経作用薬と消化器系作用薬の廃棄割合が同程度であった。児童思春期病棟では他の病棟に比べ抗炎症・鎮痛・抗アレルギー薬の廃棄が多かった。急性期病棟及び児童思春期病棟では症状変化や服薬拒否,退院などの理由による廃棄薬が多く,静養病棟における消化器系作用薬は日々の排便状況により除剤・廃棄される例が多いなど,廃棄薬の要因は多岐にわたることが明らかとなった。薬剤師は様々な患者情報を収集・医療従事者間で共有し,処方設計を提案することで,薬物治療の最適化をはかり廃棄薬の減少に努める必要がある。

発表雑誌等の名称

東北福祉大学研究紀要

発行又は発表の年月

202003